相続の問題はとてもややこしく、場合によっては親族同士で大きなトラブルになってしまうこともあります。
このようなトラブルを未然に防ぐため、また少しでも早く解決できるように、相続の専門家に相談しましょう。
相続の専門家は4種類!相談内容によって使い分けよう
基本的に、相続に関する専門家と呼べる人は
- 弁護士
- 税理士
- 司法書士
- 行政書士
になります。
相続税に関することであれば税理士に相談するのが良いですし、登記に関することであれば司法書士に相談するのが正しいでしょう。
相続に関する難しい書類の作成に関して相談をしたいのであれば、行政書士に相談するのがおすすめです。
相続人との間で起きたトラブルなどを解決したいのであれば、弁護士に相談してみましょう。
相続に関する幅広い対応は専門の弁護士が安心!
相続に際しては非常に多くの手続きを解決しなければならず、問題が山積みです。
そんなときは、まず弁護士に相談しましょう。そういった問題もしっかりと幅広く対応してくれますし、必要な専門家にすばやく連携を取ってくれます。
ただし、弁護士費用は高額になってしまうことが多いので、なかなか相談できないこともありますよね。
しかし、ある程度費用を支払ってでも弁護士に相談した方が良いケースがあるので見てみましょう。
弁護士に相談した方がいい相続トラブル3つ
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- 親族間で相続について揉めている
例えばよくあるのが「相続財産の分配について、親族間で揉めている場合」です。
遺言書があれば良いのですが、遺言書がない場合は相続人間で財産の分配方法について揉めてしまうことがあるのです。
話し合いがこじれてしまうと、家庭裁判所の調停利用や、裁判しなければならないことも。
そのようなときに、代理人となれるのは弁護士しかいません。
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- 借金を相続したくない場合
また資産相続に関しては、必ずしもプラスのものだけではありません。
例えば相続人が多額の借金を抱えていた場合にはそれも相続しなければなりません。
相続したくない場合は「相続放棄」などの手続きをしなければなりませんが、どのような手続きをすれば良いのか分からないときには、やはり弁護士に依頼すると良いでしょう。
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- 被相続人がトラブルを残して亡くなった
遺言書の内容に相続人が全く納得できないケースや、被相続人と第三者とがトラブルを起こしていることもあります。
被相続人が交通事故などによって第三者とトラブルを起こした状態で亡くなってしまった場合には、相続人が裁判などを行って問題を解決しなければならないこともあるのです。
こういったトラブルが起きているような場合には、やはり弁護士に相談するのが最善の道です。
相続税の申告に関しては専門の税理士に依頼しよう!
税理士とひとまとめにしていますが、実は税理士の中にも専門分野があります。
税理士は、基本的には個人事業主の所得税申告、企業の税申告といったことを専門にしています。
しかし相続に関する税の申告は、あまり専門的に行っていない税理士が大半だと考えて良いでしょう。
相続の申告に関係する相談であれば、必ず相続税専門の税理士を選んで依頼しましょう。
相続税の申告実績をチェックして良い税理士を選ぶ
良い税理士を選ぶには、まず相続に関することを専門に扱っている税理士かどうかを見極める必要があります。
その基準としては「相続税の申告を年間で100件以上請け負っている」税理士かどうかが、第一にチェックすべきポイントです。
その一方で、相続税専門と書いているにもかかわらず年間に相続税の申告に関して十数件程度しか実績がないような場合には、あまり信頼できるとは言えないかもしれません。
司法書士の料金やサービスの質はピンキリ!事前に確認を
司法書士の料金設定というのは自由ですので、事務所によって料金が全く異なることも少なくありません。非常に高額な費用がかかる場合もありますし、良心的な費用の場合もあります。
司法書士は書類の作成などにおいて非常に良いサポートになってくれるのですが、質の悪い司法書士だと、書類の作成に必要な戸籍謄本などは依頼者が集めなければならないということもあるのです。
高額な費用を支払っているにもかかわらず、そのような作業しなければならないのはお金の無駄になります。
そのため、どの程度質良いサービスをしてくれるのかは直接問い合わせるか、口コミを確認して必ずチェックしておきましょう。
行政書士は書類の作成を代行してくれる
行政書士は、許認可の申請や書類遺言書といった書類の作成代行や相談を受けてくれます。
行政書士に依頼することで、行政機関などに提出すべき書類に関することを全て任せることができるのです。
弁護士も行政書士も同じようなものだから何でも任せられる、と思われる方もいるかもしれませんが、実はそうではありません。
法律関連のトラブルについて、相手と交渉するということはできません。
そのような場合には、やはり弁護士でなければ対処できないでしょう。
また、行政書士は相続において戸籍謄本を集める、遺産分割協議書を作成するといったことはできますが、名義変更や登記申請に関しては司法書士が行うことなので手を出すことはできません。
まずは弁護士に相談!方針に従ってその他の専門家を利用
相続関連の専門家4種類について見てきましたが、まず相談すべき専門家は弁護士ではないでしょうか。
というのもまず何に悩んでいるのか、何が原因で問題が起こっているのかを正しく把握しなければならないからです。
例えば財産の分割について相談したとします。
遺言書などがないため誰がどれだけの財産を承継するのか、ということでトラブルが起きてしまっているとすれば、財産分割について協議しなければなりません。
しかし調べてみると実は被相続人にはたくさんの借金があった、というような場合は借金も相続をしなければならなくなります。
そうなると、単なる遺産分割の協議を行えばいいというわけではありません。
相続できる財産はどのくらいあるのか、そしてマイナスの財産はどれだけあるのか、ということを正確に把握した上で、財産の相続をやめるという結果になるかもしれません。
まず今後の方針を決め、それに従ってどの専門家に相談するべきなのか決めてくれるのが弁護士なのです。
まずは弁護士に相談して、今後どうすべきかを明確にしましょう。